国産カブトムシが土の上に蛹を作る理由4つと対処法を解説!
国産カブトムシの幼虫を育ててたらいつの間にか地上で蛹になっていた!一見喜ばしい出来事ですが、これ実は大変危険な状態です。このまま放置してしまうと最悪「死んでしまう」事もあります。そうならないようにこの記事では「土の上に蛹を作った場合の対処法」についてや「蛹を作ってしまった場合の対処法」について解説しています!国産カブトムシの飼育に困ったら是非読んでくださいね!
飼育していた国産カブトムシが土の上に蛹を作っていた!!!
一瞬幼虫が無事立派な蛹になっていたと安堵してしまいそうになりますが、これ実はやばい状態です。
このまま放置していると最悪「羽化できずに死んでしまう」事もあります。
まあ最悪のケースだけどね、でも危ない状態であることは間違いありません。
というわけでこの記事では「国産カブトムシが土の上に蛹を作った際の対処法と理由」について詳しく解説していきます!
是非最後まで見ていってくださいね!
国産カブトムシが土の上に蛹を作る理由4つと対処法
土の上に蛹を作る原因について
カブトムシは本来土の中で「蛹室」と呼ばれる蛹が成虫になるまでを過ごす部屋を自分で作ります。
蛹というのは幼虫の体から成虫の体へと体を「作り変える」非常に重要な期間なので、できるだけ安全で外部からの刺激や衝撃が少ない場所に蛹を作る必要があるためです。
ですがそんな大切な期間であるにもかかわらず天敵が多く刺激も衝撃も強い地上で蛹を作るということは、蛹の身に何かが起きているという蛹からのサインになります。
そう!そして国産カブトムシは「縦に蛹室を作る種類のカブトムシ」になります。
ですが地上では蛹は横になってしまいますので「羽化不全」になってしまう可能性が高くなります。
羽化不全とはなんなのかについてですが、まずは上の画像をご覧ください。
上の画像は友人が寄贈してくれたのですが、ここに映っているカブトムシのメスは羽がぐちゃぐちゃになっていますよね。
そう、羽化不全とは要するに「羽化に失敗」してしまうことになります。
羽化不全には羽自体がおかしくなってて空を飛ぶことが出来なかったり、オスの場合「角が折れ曲がっている」なんて症状もあります。
そして羽化不全になってしまった個体のほとんどは「長くは生きられません」
実際上の画像のカブトムシは1ヶ月も生きることは出来ませんでした。
しかしこの羽化不全にはいくつか原因があり、その原因次第では「事前に防ぐ」事が可能になります!
その一つが今回解説する「土の上で蛹を作った場合」の対処法です!
カブトムシを羽化不全させないためにも次からの項目をしっかりと見ていきましょう!
①腐葉土が発酵している
原因の一つ目として「腐葉土が発酵している」可能性が上げられます。
実は昆虫用で販売されている腐葉土は再発酵することがあるのです!
では腐葉土が再発酵するとどうなるかについてですが、腐葉土内に発酵で出てしまった「ガス」が充満してしまい、腐葉土内が「高温」になってしまいます。
そういうこと!それにガスが充満するので息苦しくもなるのですが、これには対処法もしっかりとあります!
それは「ガス抜き」といわれる方法で、腐葉土を使用する前に「たらい」などに腐葉土を薄く引いて1日天日干しすることで再発酵を防ぐことが出来ます!
もし蛹になる前の幼虫たちが地上に出て来ていたら天日干しをしてガス抜きすることをおすすめします。
②餌不足
カブトムシは「餌不足」でも地上に蛹を作ることがあります。
これは飼育ケースが糞だらけになっていたり、単純に餌となるものがない場合に起こります。
幼虫が小さい場合はそのまま餓死してしまうのですが、幼虫が蛹になる位成長していると地上で蛹になる事があるようです。
これの解決方法としてはとにかく餌をしっかりと補充することになります。
腐葉土の上に長方形のコロコロした土があったらそれは幼虫の糞なので、取り除いて減った分の腐葉土を上あげてください。
基本的にしっかり餌となる腐葉土を与えてさえいれば大丈夫ですので、しっかりと管理してあげましょう。
③ケースが狭い・密度が高い
国産カブトムシが地上に蛹を作る原因として「ケースが狭い」ことと「密度が高い」ことが挙げられます。
ケースが狭いというのは文字通り幼虫を飼育していたケースが狭く、土の中で蛹室が作れないために地上で蛹を作ったいったパターンになります。
カブトムシの幼虫飼育にはある程度広さが必要なので、現在狭いケースで幼虫を飼育してる方は大きなケースへ交換してあげましょう。
次に「密度が高い」パターンですが、これはたくさんの幼虫を一つの入れ物で飼育した場合に起こります。
そもそもカブトムシの幼虫って同じケースでたくさん飼育してても、幼虫が蛹の蛹室を壊す事ってありませんよね?
実はこれって蛹がたまに動いて幼虫の嫌がる振動を出しているからなんです!
ただここで蛹室の「密度」が高いとどうなるでしょう?
四方八方から嫌いな振動を感じ取った幼虫は最終手段、そう「地上」へ出るしかなくなります。
ですので幼虫や蛹の密度が高くてもカブトムシは地上に蛹を作ってしまう原因になってしまうのです。
④腐葉土が乾燥している
国産カブトムシは「腐葉土が乾燥」していても地上に蛹を作ってしまいます。
これは腐葉土が乾燥したことによりうまく「蛹室」が作れないためになります。
蛹室が作れないということは蛹が直接土に埋まるということなので、結果的にそれを阻止すべく地上で蛹を作ってしまうということなのです。
その通り!だから幼虫にとっても苦肉の策ということだね。
これを防ぐにはしっかりと腐葉土を湿らせることが重要になります。
腐葉土をぎゅっと握って形が崩れないくらいがベストなので、カブトムシの幼虫を飼育する際はしっかり加水をしてあげましょう。
土の上に蛹を作ってしまった場合の対処法
さて、ここまで国産カブトムシが地上に蛹を作ってしまう原因について解説してきました!
国産のカブトムシは「縦」に蛹室を作って縦のまま羽化しますので、地上で横向きのままだと「羽化不全」になったりそのまま死んでしまったりしてしまいます。
ではどうすればいいのか、これについては「人工蛹室」を作ることで解決することが出来ます!
そう!人工蛹室とは名前のとおり人工で作った蛹室のことで、この人工蛹室に蛹を入れてあげることで無事羽化させることが出来ます!
人工蛹室については過去クソ頑張って作り方の記事を書いてますので是非下のリンクから見に行ってみてください!
人工蛹室の作り方や各注意点について詳しくまとめています!
国産カブトムシが土の上に蛹を作る理由4つと対処法まとめ
いかがでしたか?
国産カブトムシが土の上に蛹を作ったときの理由と対処法についてわかりましたでしょうか?
そうだね、国産カブトムシは色々な理由から地上に蛹を作ることがあります。
地上に蛹を作ってしまった場合、放置すると「羽化不全」になる可能性が高いと解説しましたね。
しかしどれもあらかじめ対処が出来ますので現在カブトムシの幼虫を飼育している方は是非当てはまるものがないかチェックして飼育環境を改めてください。
また別記事ですが地上に蛹を作ってしまった場合の対処法として「人工蛹室の作り方」も詳しく解説しています。
もちろん地上に蛹を作らせないことが最優先ですが、もしもの時のために是非一度呼んでみてください。
国産カブトムシを地上で蛹にしてしまわないように最後までしっかり育て上げましょう!
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