フユシャクの生態を解説!探し方についても紹介しています!
フユシャクというガをご存知ですか?フユシャクはガの仲間なのですが、なんと冬に活動をするとても珍しい昆虫なのです!またフユシャクのメスには羽が無く、歩いて行動をするという珍しい種類のガでもあります!そんなフユシャクについて詳しくまとめました!探し方についても解説していますので是非読んでみて下さいね!
どうも!kinokon(@ikimono_net)です!
布団から出たくなくなるクソ寒い冬、多くの生き物の活動量が低下します。
中には冬眠をすることで冬を乗り越えたり、暖かい場所へ渡り(移動)をするものもいます。
そんな動物にとっても厳しい冬に昆虫は耐えられるはずもなく、多くの種は冬に入る前に子孫を残し死んでしまいます。
しかし今回紹介する「フユシャク」という昆虫は寒さに弱いどころか冬に活動する珍しい昆虫なのです!
と言うわけで今回は「フユシャク」について詳しく解説していきたいと思います!
是非最後まで見ていってくださいね!
フユシャクってどんな昆虫?
昨日早朝撮影のフユシャク2種。ホソウスバフユシャクとシモフリトゲエダシャク。
前者は「冬の終わりを告げる蛾」と言われるが、初認は昨年より2週間以上も早い。 pic.twitter.com/lIgJA2QdFL— くいしんぼ (@kuishinbokun02) January 22, 2020
シャクガ科
学名:Oenochrominae
体長:約3センチ程
時期:冬
生息地:日本各地(種で異なる)
よく見られる場所:クヌギ・コナラ・サクラの生えている場所
フユシャクは上のツイートのような普通な見た目のガの仲間です!
体長は3センチ程でほぼ全国に分布しています。
活動時期も11月頃から4月頃の間と寒い時期のみであり、冬を生き抜くために進化した蛾といえるでしょう!
またフユシャクというのは一種の蛾を指す言葉ではなく「冬に活動するシャクガ科の総称」であり、フユシャクと名の付く蛾は日本に35種類ほど生息しています。
そう!しかしとても地味な見た目をしていますね。木に似た模様をしているので木にくっ付いてたら見逃してしまいそうです。
冬に活動する昆虫という時点でも珍しいのですが、フユシャクはなんともう一つ特徴的な進化をしています!
それは次の項目で紹介いたしますのでここまでしっかり覚えていってくださいね!
フユシャクのメスには羽が無い!?
なんだろうこの海老? と思ったんですけど、これが噂のフユシャク女子では! 体長7ミリくらい。とってもちっこい。本日近所の公園にて。 pic.twitter.com/XMN5Do10gA
— 秋山あゆ子 (@aa6464) February 20, 2017
まずはこちらのツイートをご覧ください!
この昆虫、一見ガには見えませんが実は「フユシャクのメス」になります!
そう、実はフユシャクのメスには「羽が無い」のです!
フユシャクはオスだけに羽があり、メスには羽が無い種類のガなのです!
なのでメスは飛ぶことが出来ず、地上や木などを歩いて生活をします。
フユシャクはとても特殊な進化をした蛾なのです!
いや、フユシャクは成虫になったらほぼエサを食べないんだ。
成虫のフユシャクはほとんど繁殖行動のために行動します。繁殖のために成虫になるといっても過言ではありません。
またメスは羽が無い代わりにオスを呼び寄せることが出来る「フェロモン」を分泌します。
これによりメスはあまり動かなくてもオスと出会うことが出来るのです!
フユシャクがいるポイント
クロテンフユシャク(交尾中)
観察:宝ヶ池
Jan.11,2021フユシャクは宝ヶ池に限る。
交尾中個体も年に何回か見られるし。
この2ショット結構貴重なんやで😙 pic.twitter.com/l7nONlVT74— 京都むしむし大博士 (@kyoto_mushi) January 11, 2021
さて、ここまでフユシャクについて色々と解説してきました!
フユシャクを見てみたい!と思った方もいるでしょう。
ではフユシャクには一体どこで出会うことが出来るのでしょうか?
お!見逃してなかったか!
その通りフユシャクはクヌギやコナラ、サクラが生えている場所で見ることが出来ます!先ほどボソッと紹介しましたね!
何故クヌギやコナラやサクラが生えている場所なのかというと、ほとんどのフユシャクの幼虫がこの木の葉っぱを食べるためです!
特にフユシャクのメスは羽が無いので、幼虫時代のエサ場であったクヌギやコナラやサクラが生えているところから遠く離れることが出来ません。
そんなメスのフェロモンによってオスは飛来してきますのでクヌギやコナラやサクラが生えている場所で見られやすいのですね!
さて、フユシャクが見つかる場所についてはわかりました、では実際にどこを探せばいいのでしょうか?
まずは一覧にして紹介していきましょう!
フユシャクが見つかるポイント
- 電灯・自動販売機などライトの近く
- フェンス・柵などの上(主にメス)
- 白い壁など
と、チェックしておきたいポイントは上の通りです!
それぞれ簡単に解説していきますので参考にしてみてくださいね!
ライトがある場所
ユキムカエフユシャク Alsophila inouei
写真では余り伝わらないが見つけた時には羽が銀色に感じられた。とてもカッコよくフユシャクに興味がないはずが撮影にのめり込んでしまっていた。ライトトラップをしたためそこそこの数が観察できたが当地ではそういったことは届出を出す必要があり pic.twitter.com/c9xFvB91RG
— A.H. (@odontosia) December 22, 2020
フユシャクは明るいものに飛んでくる習性があります。
家の明かりなどに虫が来るのと同じですね!
何故ライトには虫が飛んでくるのかは下の記事にてまとめていますのでそちらを参考にしてみてください!
そんな光に集まるフユシャクの習性を利用して見つけ出すのがこの方法です!
やり方は簡単!電灯や自動販売機、トイレの明かりなどライトがある場所を探すだけ!
要はライトトラップと言うわけですね!
そうだね!それとこの方法は昼間よりも夜や朝と言った暗い時間帯が特におすすめです!
日中にもいる事はありますが朝と夜のほうが桁違いに可能性は高いでしょう!
フェンス・柵などの上
フユシャクはまだクロオビフユナミシャクが頑張っている。昨夜、公園の柵に付いていた交尾ペア。 pic.twitter.com/397woVZ0i0
— ATS (@suzukiats) December 6, 2018
こちらは主に「メス」を見つける際におすすめの方法です!
フユシャクのメスはフェンスや柵などの上でよく見つかるようです。
また運がよければオスとの交尾中の個体も見つかります!
フユシャクのメスは見分けるのが少し難しいのですが、オスとの交尾中であればオスで見分けが付くので特定が簡単になります!
フェンスや柵がある場所でフユシャクを探すときは是非見てみてくださいね!
白い壁
休憩してたらフユシャク飛んできた pic.twitter.com/N9OD2qHYQ1
— カワラのガワ🐸🍥 (@gw08amphi) January 14, 2021
こちらは特に見つけやすいポイントと言うわけではないのですが、チェックしておいてほしい場所になります。
フユシャクは大体3センチ程と大きな種類のガではありません。
なので木などに止まっている個体を見つけるのは色的にもかなり困難と言えるでしょう。
そう、しかし白い壁であればフユシャクが止まっていれば一発でわかります!
フユシャクはライトなどに寄って来ると大体同じ場所に日中もいる可能性が高いため、明るい色である白色の壁にももしかしたら寄って来ているかもしれません。
白い壁を見かけたらチェックしてみてくださいね!
以上がフユシャクの見つけ方になります!
それぞれ特に必要になるものもないため、散歩がてらにでも探すことは可能になります!
また追加情報として「気温が高く風が弱い日」のほうがフユシャクを見つけやすいようです!
是非ベストな日を選んでフユシャク探しをしていきましょう!
フユシャクについてのまとめ
いかがでしたか?
フユシャクについてわかりましたでしょうか?
そうだね!フユシャクは昆虫のなかでは珍しい冬の昆虫でした!
特にメスには羽が無く、歩いて行動をするという点は記憶によく残っているのではないでしょうか?
フユシャクは見た目こそ地味ですが実はめちゃくちゃ人気がある種類で、多くの昆虫好きがフユシャクを探しに出かけています!
僕が運営しているツイッターアカウントでも毎日のように発見報告がされていますよ!
そんなフユシャクを見つける方法も紹介してきました!
運動がてら是非フユシャクを探しに行ってみてください!
冬の昆虫を楽しみましょう!
いじょう!kinokonでした!