クサフグの生態を解説!毒や産卵方法・名前の由来など詳しく紹介!
みなさんは「クサフグ」というお魚を知ってますか?釣り人であればお馴染みの食べられない外道ですね!クサフグには「テトロドトキシン」という毒があり、食べると命にかかわることがあるため釣れても食べることが出来ません。ただ「ふぐ調理師免許」を持っていれば捌いて提供することが可能になります。大抵の人にとってはただ毒がある食べられないお魚になりますね。そんなわけでこの記事では「クサフグ」について詳しく紹介しています!是非最後まで見ていってくださいね!
海釣りをしていると釣れてしまうこのお魚。
こちらはフグの仲間の「クサフグ」です!釣りがへたくそな僕でも3匹は釣り上げた事があります。
しかし皆さん聞いたことがあるでしょう、フグには「毒」があると!
だから釣り上げても食べられないしうれしくないお魚なんです。
とはいえ海釣りに行くとあまりに釣れてしまうので、今回そんなお邪魔者である「クサフグ」について色々調べてみました!
かわいい顔してるくせに色々と面白い事が分かったので是非最後まで見ていってくださいね!
クサフグってどんなお魚?
フグ目フグ科トラフグ属
学名:Takihugu alboplumbeus
体長:10センチ~25センチほど
時期:年中
生息地:日本・朝鮮半島南部・中国大陸南部など
よく見られる場所:砂浜・沿岸部
クサフグは学名【Takihugu alboplumbeus】体長は10センチ~25センチほどのお魚です!
砂浜や堤防などいろんなところで見られ、よく釣りの仕掛けをつっついて釣られています。
先ほども書きましたが釣れても毒があって食べられないので困ってしまいます。
そうそう、クサフグはいろんな仕掛けに食いつくから別にクサフグを釣りたいわけじゃなくても釣れてしまうんですよね。
なので釣り人には「外道」として嫌われています。食べられたらまだ話は違ったんだろうけどね。
さて!そんなクサフグについてまずは「名前の由来」の解説からしていきましょうか!
名前の由来について
クサフグの名前の由来は「背面が緑色である」ためこう名づけられたと言われています!
それなら「ハイメンミドリイロフグ」でもいい気がしますよね。え?長い?
調べた見たところなぜ「クサ」がやってきたのかはわかりませんでした、ミドリフグじゃダメだったんかな?
鋭い歯を持っている
クサフグはこんなにかわいらしい見た目をしていますが、実は「鋭い歯」を持っています!
ちょっと画像が見つからなかったのですが、クサフグの口をあけると上下にがっちりした歯が生えているんですよね!
その鋭い歯は釣り糸も噛み千切ってしまう他、種類によってはなんと「空き缶を噛み千切ってしまう」ほど顎の力が強い個体もいるんだとか!
体を膨らませる
クサフグは上の画像のように「膨らむ」事があります!かわいいですね!
クサフグが膨らむのにはいくつか理由があり、「体を大きくすることで敵に威嚇」したり「体を大きくすることで飲み込まれないようにする」ほか「ストレスを感じた時にも膨らむ」ことがあります。
ちなみに膨らむ方法として胃の中に水や空気をいれるんだそうですよ!
砂にもぐる習性がある
クサフグは「砂にもぐる」習性があります。
なぜ砂にもぐるのか、理由は分かっていないようですが「天敵から身を隠している説」や「寄生虫を落としている説」「餌を待ち伏せている説」など色々理由は考えられているようです。
また砂にもぐるときは「目」「エラ」「口」「鼻」は外に出すらしいですよ!
実は美味しく食べられる
先ほどフグは毒があるから食べるな!と解説しましたが、フグは「フグ調理師免許」という免許を取得している人であれば捌いて提供することが可能です!
知っている方も多いとは思いますが、ふぐ料理はどれもこれも絶品で「ふぐ刺し」や「ふぐ鍋」など様々なフグ料理として親しまれています。
しかしフグ毒のテトロドトキシンは「皮膚」「内臓」「肝臓」「腸」「卵巣」に含まれているため、クサフグの可食部位は筋肉部分のみとなっています。
テトロドトキシンという毒を持つ
クサフグは他のフグの仲間同様「テトロドトキシン」という毒を持っています、いいづらいですね。
このテトロドトキシンはフグ毒とも呼ばれ、洗い流したり加熱したりしても分解されず、さらに解毒剤も無いと言うとんでもなく恐ろしい毒になります。
一応毒を持つ植物の「トリカブト」の毒を投入すると中和されるようですが、そんな危険なことできませんので実質薬は無いと言えます。
ちなみにこのテトロドトキシンの毒性はあの某コラ画像で有名な「青酸カリ」の約850倍であり、たった2ミリ~3ミリ程度が致死量であると言われています。
症状としては「体のしびれ」「吐き気」「けいれん」などがあり、最悪の場合は命を落としてしまうという大変危険なものです!
間違えても自分で捌いて食べないようにしましょうね。
産卵方法が凄い!
クサフグは5月~8月に産卵をするのですが、その産卵方法が圧巻で凄いといわれています!
その産卵方法ですが、産卵を行う場所が安全かどうか事前に数匹が偵察に来て、安全だと分かれば新月または満月の日に数百匹から数千匹が一斉に波打ち際に集まり海水が真っ白になるほど産卵をするんだそう!
こういった産卵方法を選んでいるのには「波打ち際なら卵が食べられにくい点」と「集団で産卵を行うことによって生き残ることが出来る可能性が高くなる点」などの理由からこのような産卵方法になっているのではないかと考えられています。
でもここまでしてもほとんどの卵は天敵によって食べられてしまうんだ。自然は厳しいね・・・
そしてこの光景が珍しいとのことでフグの産卵には多くの人が見に来ることがあります!
ただ人の姿が見えるととたんに産卵をやめてしまうことがあるので、観察は遠くからが鉄則です!
天敵について
クサフグはテトロドトキシンと言う毒を持っているので無敵の生物のように思えますが、しっかり天敵は存在しています。
卵や稚魚は「ハゼ」などの小型の魚に食べられ、大きくなっても「カモメ」や「カニ」「大型のフグ」に食べられてしまうのです!
テトロドトキシンが効かない生き物からみれば、クサフグはただの美味しいお魚と言うことなのですね。
餌について
クサフグは主に肉食のお魚で「軟体動物」や「多毛類」「他のフグの卵」など様々なものを食べます。
またその鋭い歯を使って硬い殻を持つ「甲殻類」もバリボリ食べてしまうと言うのですから驚きです!
飼育下では小魚や冷凍イカ・冷凍エビなどを与えるとよく食べてくれますよ!
クサフグについてのまとめ
いかがでしたか?
クサフグについてわかりましたでしょうか?
そうだね!クサフグは毒があって食べられないくせによく釣りで釣れてしまうので、釣り人からは「外道」と呼ばれ嫌われていました!
しかしいざどんな生き物なのか見てみると凄く面白い生き物でしたね!
あのかわいらしい見た目に反して「鋭い歯」が生えており、釣りの仕掛けや甲殻類を噛み砕いているなんて知らない方も多かったのではないかと思います。
そしてクサフグで特に驚いたのはその産卵方法!
あんなに激しい産卵だったとは・・・・地域によっては名物になっているようです!
近くで産卵やってたら見に行ってみたいですね!
さて!というわけで今回は「クサフグ」について解説しました!楽しんでいただけていたらうれしいです!
釣りをする方でもし釣りでクサフグが釣れてしまった場合は、すぐに逃がさず少し観察してみてはいかがでしょうか?
かわいらしい見た目に少し癒されること間違いなしですよ!